ピンポーン
ピン…ピンポーン…

「はぁ…また来た」


ここ三日前から
眠れぬ夜が続いてる


「…なによ…」

ブツクサいいながら
あたしは
覗き穴を覗く


「…やっぱ居ない」

この三日

呼び鈴が鳴って
覗いてもいつもそこに


姿はないのだ…

人が居た気配も…


決まっているのは

長い黒髪が落ちてるんだ


「…気持ちわる…」


あたしはそろそろ

恐怖を感じていた…


時計の針が
2時五分を指す…


チクッ
チクッ…


音がやけに響く…