波留が部活を辞めたいと言いだした時、
私はとてもショックだった。


だって、あんなに熱心にバレーやってて、
あんなにうまくて、
誰よりも楽しんでた波留が。


辞めるなんて。


信じられなくて。


ずっと一緒だったのに、
気付けなかったなんて。


情けない、と思った。


「波留が辞めたら、
チームがやばくなるのは分かってるよね?」


誰かが訪ねた。


うん、と波留。


「あたしなりに悩んで決めたことなの。」