「はぁ食べたなー…」

自室のすぐ前の縁側で足をブラブラしながらお腹をさすり空を見上げた。
晴れてはいない。
灰色の雲と青い空が混ざったような薄暗いけど眩しい空だった。
庭に立つ木が葉をなくしたただの枝で寒そうに揺らいでいる。


「そういえば」


あたしは何かを思い出し、開きっぱなしの自室の障子の隙間を四つん這いになりながら入る。
そしてタンスの上にポツンとあるピンクの紙袋を手に取った。


「まだ、中身見てなかったな」


これは翔太くんから貰ったクリスマスプレゼントだ。
25日に帰ってきて笑顔で渡されたこの紙袋。
あの笑顔を見た途端、あたしも笑顔になったけど、羞恥と悲しさで涙が出そうになったっけ。

あたしは紙袋を丁寧に剥がしていき白い箱を見つけた。
あたしはソッと蓋を開けてみる。


「あ……」


中身はピンク色だった。
少し目を疑ってしまう。
それと同時に怒りが生まれた。
なぜなら。


「んにゃろーー……」


ピンク色の上下セットと下着だった。
いかにも勝負下着。

あたしは箱を閉め、紙袋と箱ごとタンスの一番下の空いているスペースに入れる。
そして何もなかったように敷きっぱなしの布団に横たわった。


「もうお正月なんだなー…」


改めて口に出してみると、時間って本当に早くて短い。
それだけ一日が儚く感じて、いざと言うときに時間が惜しくなる。


だから一日を有効に、生き甲斐のある一日に使い、楽しく過ごしたい。


「まずはお餅からかな」


あたしは天井に笑いかけた。
それから立ち上がり、みんながいる部屋へと向かっていった。
すると何やら揉め事が聞こえた。