その日の夜は、遼ちゃんのリップを握って眠った。



明日の演奏、上手くいきますように…


いつかこの想いが

遼ちゃんに届きますように…






朝、目が覚めて驚いた。


遼ちゃんのリップが… 溶けてる!


私の体温で溶けちゃったんだ~!

どうしよう、今日返そうと思ってたのに‥。



焦ったけど、時間が経つにつれてちょっと嬉しいハプニングに思えてきた。


遼ちゃんには新しいのを買って返そう。



溶けたリップは‥


もらっていいかな…?





ごめんね遼ちゃん。


遼ちゃんのリップ溶かしちゃったのに喜んで。




このリップ…


私のお守りにください。