部活開始10分前、音楽室に入ると黒板に二つの練習項目が書かれてた。


ひとつはコンクール出場者用。

もう一つは出場しない者用。


コンクールは人数に枠があり、主に三年生と二年生でメンバーを構成してる。



珍しくさっき遼ちゃんを説教してた砂山先生がいる。

どうやら、今日から本格的なコンクールに向けて練習が始まるらしい。


基礎練習が終わるとコンクール組は音楽室で、そうでない者組は視聴覚室で別れて練習することになった。




「コンクールメンバーはこの前話したとおりです。練習内容に質問ある人いる?」



「「 ありませ~ん 」」




嶌田部長に甘い声で返答する女の子たち。

嶌田部長はルックスが良いうえに優しくて人気がある。



麻衣子はちょっと不機嫌に‥

と思ったら一緒になって叫んでる!


私の視線に気づいてニコッと笑う麻衣子。


かわいい。

かわいすぎるよ麻衣子!


ギュッと麻衣子を抱きしめた。


「え!?どしたの??」

「こうしたいの!」


麻衣子は驚いてたけど、どうしても抱きしめたかったんだ。