空の演奏が終わると、外に溢れるほどの拍手が沸き起こった。


空はにんまりと笑い、私に向って力強くピースをした。


私はそんな空を見て、笑顔でピースをかえした。







大好きな空。




『空』



どこまでも続く空のように、広い心と希望を胸に……



そんな思いを込めてつけた名前。





遼ちゃんと私が大好きな空‥‥。










「おかあさん!」



ステージから降りた空に会いに行くと、空は思いっきり私に抱きついた。



「空、ありがとう。空のトランペットが聴けて凄く嬉しかったよ」


「本当?」



空が顔を上げて私の顔を見た。



「本当に嬉しかったよ。お母さん‥嬉しすぎて泣いちゃった」



思いっきり笑顔で空を抱きしめた。