「何!?何なのよ!!」


神崎先生が慌ててブラウスのボタンを閉め、遼ちゃんの顔を見る。



そこに現れたのは、資料の山から出てきた嶌田部長だった。




「先生、俺こんな事したくなかったんだけど、相手が悪かったね。
俺の親友と彼女の妹なんだもん。協力したくなっちゃうでしょ?」


嶌田部長の手には、今の現場を動画で撮影した携帯電話を持っていた。



「俺、これから彼女と約束あるから行くね」


そう言って嶌田部長は私の肩にポンっと手を乗せて出て行った。






私も…何が何だかわからないよ…。




突然現れた嶌田部長…


神崎先生の青い顔…


遼ちゃんの笑み…





閉められた資料室で、

遼ちゃんだけがこの事態を把握していた。