遼ちゃんの教室の近くまで行くと、一度足を止めて深呼吸した。



あがった息を整えて、


胸のドキドキを感じて、



私は教室に向かって歩きだした。






歩きだした私を迎えてくれたのは



教室から出ていく遼ちゃんと神崎先生の後ろ姿だった。





二人は資料室に入って行く。




前と同じだった…。





だけど、今の私は前とは違う。







遼ちゃんに渡すトリュフの入った箱を握り締め、


資料室のドアを開けた。