部屋に戻った私は、高橋さんに電話をした。


好きな人がいることを言ったら、高橋さんは

『残念だな‥。けど葵ちゃんの素直な気持ちが聞けて良かった』

って言ってくれた。




ありがとう、高橋さん…。


私、もう逃げないよ。




遼ちゃんのことが好き。



たとえ遼ちゃんが神崎先生を好きでも、


私は遼ちゃんのことが好きだよ。






もう一度遼ちゃんに素直な想いを伝えよう。



それで振られても、


私の恋は終わらない。




いつか終りがくる時まで、

この想いは胸の中に大切にしまっておこう。





16歳の私は、そう胸に誓った。