お腹がいっぱいになった私は、自分の部屋のベッドに体を投げ出した。


今日のことをふり返る。


今日のこと…。


色々あったはずなのに、頭が遼ちゃんでいっぱいになってる。



あんなに遠かった遼ちゃんが‥

あんなに遠ざけてた遼ちゃんが‥


今日、突然現れた。


私が憧れていたトランペットと一緒に…。




苦しいのに嬉しいような、辛いような…


目を閉じても浮かんでくるあの笑顔。



私‥ずっと会いたかった‥の…?


ううん‥違うよ。


会いたくなかった。


だって、あんなひどいことされたんだもん!



胸の痛みが、思考を働かせて心にストップをかける。


嬉しいわけない!

好きなわけない!

会いたかったわけない!って……




なかなか寝つけず見上げた夜空には、厚い雲が覆っていた。


じっと空を見つめて、小さな星を一つ見つけたとき

私はやっと眠りについた。