部活を終えて帰ろうとすると、校門で遼ちゃんが待ってた。


「遼ちゃん…」



胸の中が騒ぎ出す。



会いたかった

会いたかったよ…。





だけど、会ったら言わなきゃいけない。



お別れしなきゃいけない。







「葵!」


私を見つけた遼ちゃんが微笑んだ。




遼ちゃんのその微笑みが好きだよ…。



笑うと薄っすらと現れる笑窪も好き。



さりげなく握るその優しい手も…




遼ちゃんの全てが大好きだよ…。







だから、ね…


さよならを言わなきゃ…。