次の日の朝、遼ちゃんはいつものように迎えに来てくれた。


「葵、おはよう」


「おはよう」



空には昨日の朝と同じ太陽が昇っているのに、

私には眩しすぎて痛かった。



「あのさ、葵‥」


「学校祭で私のクラス、メイドカフェするんだよ。遼ちゃん遊びに来てね!」


「え‥うん、行くよ。葵もメイドになるの?」


「私は裏方。遼ちゃん私のメイド姿見たかったんでしょ~」


「う~~ん、…ちょっとな!」


「うわ~、やらし~」




遼ちゃんが何か言おうとするたび、私は怖くなって話し始めた。


遼ちゃんの顔をまともに見れないまま、私は夢中になって話を続けた。



沈黙になるのが怖かったんだ。


沈黙になると、また遼ちゃんが何かを言いそうになると思って…。