朝礼で見た神崎先生は、やっぱり綺麗だった。

よく通る綺麗な声で挨拶をした神崎先生を、男子生徒は憧れの眼差しで見ている。


神崎先生と親しげに話す数人の三年生の姿を見ると、

今朝の二人の光景も自然なものだったように思えてきた。




教室に戻り担任の先生が来るのを待っていると、麻衣子が笑顔で私に話しかけた。


「小川先輩の誕生日プレゼント決まったの?」

「ううん。まだ決まってないんだ」


明日、18歳の誕生日を迎える遼ちゃんの誕生日プレゼントに、腕時計にするか服にするかでずっと迷ってる私。


最初は腕時計にしようと思ってたんだけど、この前街で遼ちゃんに似合いそうな服を見つけちゃったんだよね。


「う~ん、やっぱり時計にしようかな」

「時計がいいよ。いつも一緒にいる感じしない?」

「決めた。時計にする!」


麻衣子の言葉ですぐに決められた。

麻衣子が今日の帰りに一緒に買いに行ってくれると言ってくれて、一緒に買いに行くことにした。