青空がどこまでも続く夏休み最後の日。

1週間ぶりにブラバンの相変わらずの顔ぶれが音楽室に集まった。


そこには嶌田部長と麻衣子もいて、三年生が砂山先生のかっこよさを楽しそうに伝えてた。


「俺もかっこよかったこと伝えて下さいよ!」


「あ~、おまえは100年早い!やっぱりあのパートは嶌田部長じゃなきゃ無理だった!」


「ひで~~、俺、頑張ってましたよね!?」


「さ~~」


トロンボーンのメンバーは今までにないくらい明るくなった。

信汰と斎藤先輩のコンビと、呆れた顔で二人の間に入る金田先輩。


嶌田部長と麻衣子はこの3人の変わりように一番驚いてた。



麻衣子に、斎藤先輩が信汰を認めてみんなで協力したことを教えると、

麻衣子は涙を流すくらい喜んだ。



そして『斎藤先輩を好きになって良かった』って言ったんだ。


私も、麻衣子は男を見る目があるって思った。