本当に、 大丈夫じゃない。 いまだって、嫌な汗が背中を伝ってる。 頭だって、痛い。 あの頃の記憶に縛られるみたいに 手も痛いくらいに握り締めてる。 あの記憶を握りつぶすみたいに。 アイツがまだ幹部やっているのか。 もしかしたら、副総長かも、 最悪、総長かもしれない。 アイツは顔だけ良いし… そんな、心配がぐるぐると私を縛る。 何重にも。 でも、心配はかけたくない。 皆は家族みたいなもの。 だからこそ、ね。