「お前は...馬鹿だ。未瑠ちゃんに必要とされてるから一緒にいたのか?だから付き合ってたのか?...だから守ったのか?」



最後のほうは消え入りそうな小さな声だった。



「...俺は。」



好きだったのか?


これは好きよりももっと大きな感情。



なんだろう。


好きだけじゃ表しきれない。



だとしても未瑠は...。


「お前がいなくなって誰が未瑠ちゃんを守るんだよ!お前は自分も愛されてないと気がすまないのか!?」



どなる大智。



「このわけ分かんない世界の中にはどんなにすきでも届かない思いがあるんだよ。なのにお前は...。それが嫌だって言うんだったら恋なんかするんじゃねぇ。」



届かない思い...?


俺の脳内に1人の顔が浮かんで消えた。



「未優...?」


俺がやっと言葉を口にしたからか大智の物腰は柔らかくなった。