どっちが馬鹿だよ。


ぎゅっと手を握ると俺のつめが食い込んで血がにじんだ。


未瑠がいってしまった。



俺らってこんな終わりなのかよ。


「まぁ。かわいそうな未瑠ちゃん。...浮気者君?」


こんなときでも空気を読めない荒川は俺の肩をぽんとたたいた。


「さわんなよ!...てか、お前誰だよ。未瑠のなんだよ?」



こいつのいちいちのしぐさにいらいらする。


「うーん...。それは今のところいえないかな~。」


のんきに言ったそいつを無償に殴りたくなった。



「てめぇ...。」


おれのオーラを察したか、


「では、もうすぐ授業なので。」


といって戻っていった。


1人残された俺は立ちすくんでいた。