理解するのにそんなに時間はかからなかった。 「お前...っ。」 唇をはなされた後ごしごしと唇をぬぐったときだった。 「あれ?もしかして、未瑠ちゃん?」 そういって城山が指したその先にいたのは、 唇をかみ締めて涙目になった未瑠がいた。 「直...?と城山さん?」 そうつぶやいた未瑠は駆け出しっていった。 「ちょっと...未瑠!!」 俺の手は宙を切りむなしく空気をつかんだ。