「あ。そうだ。
斗岳さん。」


謎を抱えながらカレーを食べ終え
綾萌がコーヒーをいれてくれている時。



「BGMの意味知ってますか?」


唐突にそんなことを聞いてきた。


「Back Ground Music.
背景音楽。」


「そうそう。
こないだふと思ったんですけど
じゃぁ私はBGBですよね。」


「BGB...?」


バックグラウンドバック?


「バックグラウンドボイスです。」


そう意気揚々と答える綾萌だけど

「BGVだから。」


「えっ!?」


英語は少し苦手らしい。



あれっ?
なんでそうなるの?

などと焦る姿はすごく可愛くて。



「えっ。
斗岳さん...?」


気付けば後ろから抱き締めていた。


「Back Ground Voiceだから。」



そう耳元で囁けば
真っ赤になる顔も全部。


すごくかわいいと思う俺は
きっと綾萌に溺れかけている。