部屋を出ると、山南さんは腰を下ろしお茶を一口飲んだ。


「るいくんもどうぞ座って下さい」


「はい」


山南さんの隣に腰を下ろし空を見上げると満月が雲の隙間から顔を出す。


今日は満月だったんだ…。


「るいくん」


「あっ、はい。何でしょうか?」


「るいくんは…未来を知っているんですか?」


「えっ…」


「新撰組…私達の未来を知っているんですか?」


山南さんの真剣な表情に私は嘘をつけなかった。


「はい…。知っています…」


「そう…ですか…」


と山南さんは悲しそうに言った。


もしこの時、知らないと嘘をついてたら…あんな事にはならなかったのかな…?