誰かの話し声が聞こえて目が覚めると、烝の顔が目の前にある。


「きゃぁぁぁぁ!!!」


「うぉっ!!」


びっくりして烝を思い切り押した。


「な、なんで烝の顔が近くに…」


「それはですね、山崎くんが丁度君を起こそうとしていたからなんですよ」


眼鏡をかけた男の人が説明をしてくれた。


「はぁ…。なるほど」


でも誰なんだろ?この人。


「ねぇ、烝。この人も新撰組の人?」


「そや。山南敬助(ヤマナミ ケイスケ)。俺らのもう一人の副長や」


山南敬助…。


もしかして山南敬助好きの日本史の先生が言ってた人かも。


確か慶応2年に脱走して…その後、切腹するんだ。