「何って、るいさんを探してたんだよぉ。部屋に戻れないで迷子になってると思って」


男の人にそう話すと、沖田さんは突然私の方を向き、頭を下げた。


「あと、るいさんすみませんでした。急に抱きしめるなんて失礼でしたよね?」


沖田さん…。気にしてたんだ。


「きにしないで下さい。私こそ逃げてしまって、ごめんなさい」


「るいさん、本当にすみませんでした」


それから私たちは、二人して謝り続けた。


謝り続けていると、男の人がゆっくりと口を開く。


「そこまでにしろ」


私と沖田さんは謝るのを止め、男の人を見ると私がやって来た方向を指で指しながら


「副長がイラついている」


と言った。