私は一歩後ろへ下がり、両手を前に出した。


「話します!!話しますから、少し離れて下さい」


二人は数歩下がり、私の言葉を待つ。


他の人達もじっと私を見た。


「えっと…では、話します」


それから私は皆に、刀や戦争がないこと、侍がいないことなどを話した。


皆は驚いていたけど、近藤さんは「平和な世界なんだね」と言った。


その時の近藤さんの表情は嬉しいそうだったけど、何故か悲しみも感じた。


きっと侍がいない世界になることに寂しさを感じたんだと思う。