抱きしめられているんだと気づくのには、そんなに時間はかからなかった。


「土方さん…」


「あいつに…高杉にやられたのか…?」


コクリと頷くと、抱きしめる力が強くなった。


「ごめんな。柚木…」


鬼の副長とは思えない小さくて優しい声。


「土方さん、私は大丈夫ですよ。だからそんな辛そうな顔しないで下さい。鬼らしくないです」


私は抱きしめてる土方さんを離しながら言うと、土方さんは眉間にシワを寄せた。


「柚木…俺を何だと思ってる…」


「鬼」


「ほぉ…。そこに正座しろ!!!」


それから何故か私は、1時間ほど説教された。