「あの、今日は本当にすみませんでした…」


謝ると土方さんは、私の方を向き、はぁ…と息を吐いた。


「柚木、ここに座れ」


土方さんはトントンと自分の近くを指で叩いた。


私は無言でその場に座り、土方さんの言葉を待った。


「なんだこれ…?」


「えっ?」


「首のとこ、赤くなってるぞ」


そう言うと土方さんは、手鏡を渡してくれた。


手鏡を受け取り、確認すると首筋がポツンと赤くなっている。


その場所が高杉さんに吸われた場所だというのは、すぐにわかった。


まさかこれって…キスマーク…。


さっきの出来事が脳裏に浮かぶ。


いやっ!!


手鏡を落とし、キスマークを手で隠した。


次第に恐怖で身体が震え出す。


「柚木!!」


土方さんに呼ばれた瞬間、私の身体は暖かいもので包まれた。