「やっと会えました。明里」


「山南はん…」


そして山南さんは女性と抱き合った。


明里…って、私の記憶が正しければ山南さんの恋人だよね。


そっか…。明里さんって、島原の遊女さんだったんだ。


それじゃあ、山南さんは毎回こっそり明里さんに会いに…。


そしたら二人の時間を邪魔しちゃ駄目だよね。


私はそっとその場から離れ、烝と平助の所に戻った。


「遅くなってごめん。二人とも」


「いいって。それより今、長州の奴らがこの部屋に入っていったんだ」


「えっ?」


それじゃあ、この部屋で会合が…。


「山崎どうする?早速潜入するか?」


「そやな。早いほうがええやろ。るい、大丈夫か?」


「うん。さっき烝が教えてくれた喋り方で会話すればいいんだよね」


「そや。ほな、行くで」