甘くて切なくて、愛おしくて




幼い時から、あたしは一人だった。


両親は共働きで家にいない事も多くて。

でもそれがただ単に“忙しい”というだけではないのを知ったのは
あたしが小学校の時。


「お前ん家、家庭崩壊なんだって?」


クラスメイトの心ない、無神経な一言であたしは初めて自分の家庭事情を知った。


それからは寂しいとか、そういう事を思う事は少なくなり、出来るだけ自分一人で
生きていけるようにしようと心に決めた。


だから親の反対を押し切って短大を選び、絶縁覚悟で勝手に就職先も決めた。


あたしの人生だもの、親に色々言われるのが物凄く嫌だったのだ。


親が決めた進路に進み、親が決めた会社に勤めて、親が決めた人と結婚なんて
誰だって嫌だろう。



そしてそれが多分最初で最後の“反抗”なんだと思う。



あれからもう3年経つけれど。未だに両親からの連絡は一切ない。