甘くて切なくて、愛おしくて


相変わらずの冷めきった声。体中が一気に冷たくなるのが分かる。




お母さん、そんな事で電話してきたの?


「好きに..して」


「分かったわ。じゃあね」



それだけ?



「あのっ..」



「何よ」


必死に引き止めても、もう無駄なんだと

あたしはこの時初めて気が付いた。


「幸せに..ね」


「えぇ」