甘くて切なくて、愛おしくて



蚊の鳴く声!?聞いてたんじゃない!
私が必死に抵抗していたのを!

それなのにそんな言い方しなくてもいいんじゃないの?


「と、とにかく!あなたにお礼は言いましたので!」


失礼しますっ!と大きく頭を高速で下げてそれから次に来た
電車にすぐさま乗り込んだ。


何よ、何よ


何なのよーーーーーっ!!


せっかくの気持ちいい朝が台無しじゃないの!


イライラが無くなる事はなく、私は会社に着くまで
ずっとさっきの事を忘れようと頭をぶんぶん振りまくった。