甘くて切なくて、愛おしくて




どくんどくんどくん


心臓の音が急激に速くなっていくのが分かる。


これってまるで..あたしが沢城さんをまるで



「ありがとう」



好き、みたいじゃない..







「加賀見君、今日はもういいよ、お疲れ様」


定時の5時ジャストになり、終業のベルが鳴ったと共に、課長の声が響いた。

課長に前から事情を説明していたけれど、もう少しだけ残っていても大丈夫なんだけどな


「課長、あたしもう少し残って」


「大丈夫だよ、みんなでちゃんと出来るし、それにここずっと忙しかったからね」


「あ、ありがとうございます!」