俺の一言に、 黄助は顔を歪める。 「ああ、気づいているさ。」 「なら話は早い。……あいつを返してもらう。そこをどけ。」 痛々しい音が廊下に響く。 「……。」 黄助の後ろの部屋にあいつがいる。 その部屋を隠すように立って動かない黄助の様子を見れば、一目瞭然だった。 早く、助けてやらないと。 「それは……できない。」 「なぜ。」 「彼女はもう父上の、言いなりになってしまったからだからだ。」