遠くから拷問のような音がする。

ダンッ


「……。」


とても嫌な音だ。

歩くたびに
その音がドンドン近くなってくる。

丁度部屋の前を過ぎると

声が聞こえて足を止める。


「違うといっているだろう?お前はそんなんだから捨てられたんだ。この役立たずが!」


パァンッ

乾いた音が響く。

誰かが頬を叩かれた音だと気づいた。


どうせ出来損ないの奴でも雇っているんだろう。

俺は無視をして歩いた。