沖田の頭はどこか遠くへ行っている様子で

ただぼんやりと続けた。


「黒の生地に赤い蝶が金色の蜘蛛の巣に捕まっている模様なんです。」


「不っ気味な着物だなー…。」

「んー?赤い蝶…?どこかで聞いた事があるような……。」


「その女は――赤蝶の子どもの頃の可能性があるな。」

「「マジで!?」」


「可能性が高いってだけだ。沖田、他に情報は無いか?」


呼びかけてみるが沖田はぼーっとしている。

……埒が明かない。

俺は近藤さんが知っているかもしれないと

左之助たちから聞くと、

先に戻った。