************ “それでは蝶様、始めましょうか。” “あぁ。” 音楽が聞こえる扉につられるように足が進む。 スッとあいたドアに覗き込む。 “わぁ…凄い綺麗…。” 同じ歳の子が着物で扇を持って 中央で舞っていた。 誰なんだろう? 外見は子供なのに、 大人に負けないくらい美しいと思った。 その次の日も また次の日も来て、 こっそり影から見ていた。 ************