彼女は半信半疑ながらも、ネックレスを首にかけた。

「キレイだなぁ」

自分の青白い肌に、ネックレスは映えた。

特にクリスタルの中に入っている、小さな赤い石がとても美しく見える。

「見ているだけでも良いものよね」

見ているだけで、心が熱くなる。

その熱が体に満ちていくようだ。

彼女はネックレスを付けたまま、眠った。

翌朝、予想以上に目覚めが良かった。

そして学校へ行く。

するとまるで疲れを感じず、最後まで授業が受けられた。

先生や友達はびっくりしていたが、彼女自身が一番驚いていた。

家に帰り、両親にそのことを報告すると、涙を浮かべながら喜んでくれた。

「コレのおかげかな?」

照れ笑いを浮かべながら、彼女はネックレスに触れた。

学校に行く時も、制服の下に隠しながら付けていった。

今、部屋で1人いる時も身に付けている。

鏡でネックレスをじっくり見つめる。

「…とと。勉強しなきゃね」

名残惜しくも鏡の前から離れ、机に向かった。

不思議とまだ元気で、勉強も進んだ。

夜、寝る時もずっと身に付けたままだった。