「うわっ…。男ばっかり…。」

「な?」



真里奈は俺の携帯を見ながら呟く。



お前に振り向いてもらいたくて全員切った。



少しでもいいとこ見せたくて走った。



分かってんのか?



「でもお前が何もされなくてよかった…。」

「虎と龍のおかげだよ…。」

「いや、元は俺らのせいだし…。怖い思いさせてごめんな?」

「虎…。」



携帯を閉じて泣き出した真里奈。



「真里奈何かの為に…。傷つかないで…。」



何言ってんだ?



「お前の為なら死ねそうだ。」

「やだよ…。死んだらやだ。さっきも…。虎が殴られてて…。スゴい怖くて…。」



俺はブランコから立ち上がってタバコを消してから、真里奈の顔をのぞき込むようにしてしゃがむ。



「泣くな。俺、生きてるし♪」



泣いてる真里奈の頭を撫でる。