「おい。どっちかの携帯出せ。」

「はい!!」



あたし達の制服のポケットを探る男達。



「んんん~ん~」



触んじゃねぇよ!!



でも喋れない…。



「杏奈ちゃん、何か言いたげだね♪」



偉そうな男があたしのガムテープを剥がした。



「触んじゃねぇよ…。」

「はい!?」

「真里奈には触んないで!!」

「大丈夫。触るのはアイツらが来てからだから♪」



アイツら!?



「勝さん!!携帯あったよ!!」



真里奈の携帯!!



「虎ちゃんに電話するからね~♪」



虎に!?



あたし達は…。



人質!?



「んんん~!!」



真里奈はまだ喋れないでいる。



「あった♪」



携帯を操作した男が虎に電話を掛けてる…。



虎…。