「カナちゃーん!遅れてごめん!」


「いや別に待ってないよ」



まぁ確かに、いつもならチャイムと同時にくるからホッとしたけど……結局奴は相も変わらずやってくる。


ただ少しだけ、昨日のことを思い出してぎこちない。



あの真剣な目は何だったんだろう……。


私の前の席に座り、ニコニコとご機嫌な白石を見る。