「小野……何かあったのか?伊吹ちゃん……泣いてただろ?」


「今から有川のところに行く。お前も行くか?」



縋るように有川の事を聞いてくる海にそう言うと、黙って何度も首をふる。


携帯だけもち家を出て、俺は海とバイクでカナちゃんの家に向かった。