「ねぇ伊吹ー!どうしよう……」


「どうしようっつっても……あ、白石に頼めよ」



……あぁ、伊吹に聞いた私が馬鹿だった。



「あんな男に頼るなら我慢したほうがましよっ!もういい……帰る」


「あっ、待てよ。送ってく」



鞄を持った私をおいかけるように、伊吹が立ち上がりあとをついてくる。


……なんだかんだ言って、こういうところは優しい伊吹。