……気持ち悪い、やだ。

なにこれ……なんなのこの人。


怖くなって、布団に包まる。


いつも抱きしめて寝ているウサギの人形を抱きしめ、深く深呼吸をした。


もうやだ。

いつまでこんなの続くの。


助けて……



「詩音(しおん)っ……」



無意識に出ていた、その名前。


大っ好きな、お兄ちゃんの……


……とびきり優しい、彼の名前を……。