好きなんです

−−−放課後

「くぅう!学校楽しい!」

和佳奈は、カバンに大量の交換ノートをしまいながら呟いた。

こんなセリフ滅多に言わない。

カバンの用意が終わると同時に当番があいさつをした。

「さようならぁ」

「さようならー!」

新が帰ろうとしている。

和佳奈も帰ろうとする。

すると

「また、明日な!」

「え・・・!あ!うん。バイバイ!」

まさか、あいさつされるなんて思わないじゃない?

びっくりして声が裏返ってたよ。

教室から出て人通りが少ない空いた廊下を通る。

「和佳奈ちゃん?」

「へ?」

後ろから声をかけられ振り返る。

「佳苗先輩・・・?」

「なぁんだ。あたしのこと知ってるんだ?」

なんか、トゲトゲしい言い方だなぁ。

「はい!二年生で一番綺麗な先輩ですから!」

和佳奈は、笑顔で話す。

「ふぅん。こいつが和佳奈?」

え?

佳苗先輩の後ろから二人の先輩が出てきた。

「あんたってば、佳苗から彼氏取ろうとしてんだってね?」

「い・・・いえ!そんなことないですよ!」

和佳奈は、否定するけど

「うっわ最低!」

「でしょでしょぉ?」

佳苗先輩まで・・・。

「ウチの名前は、莉央だから。様付けして呼べよ!」

「アハハハ!ウケるーww」

莉央先輩ってすごい、いじめっ子グループの一人じゃ・・・。

まさか、もう一人って・・・

「ウチは、菜々美だから。まぁ様ぐらい付けるのは、普通だよね?」

そんな・・・。

「じゃぁ、お楽しみは、明日ねぇ!」

そう言って、三人は、どこかへ行った。