「噂っていうより、本当のことなんです…」


王女は、少女の一言一言に混乱していました。


「好きだって………彼、が…?」

「…はい。手を握ってきて…初対面だったんですけど……」


(手を握って………?)



王女は頭を抱えました。


「王女様、目を覚まして下さい!カイト王子に騙されてるんです、あなたは!」


(騙されてる…?私が…?彼に…?)




「……………ふっ」

「え…?」


王女はゆっくりと立ち上がります。