マイスタイル

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「今度、お菓子焼いてくる」

祥子がベッドの中でそう囁いた。

結局おれは、一緒に寝ることにした。もちろんおれたちの間にはこれといったことはない。はっきりと言えないのでそこはわかってほしい。

おれは、ぎゅっと抱きしめる。

「すぐに食べたい。明日作って。明日は一日休みだからさ」

「だけど、道具ないよ?」

「買いにいこ。どうせおまえが来るたびに作ってもらうから」

「作ってもいいの?」

おかしなことをいう。当たり前じゃないか。

「しょーちゃん、作ってくれる?」

「もちろん。」

なかなかいい雰囲気だ。

おれは安心して眠りについた。