マイスタイル

俺たちは微妙な距離を置いてつっ立っていた。

すると、祥子が小さい声で話しはじめた。


「‥‥私、仂のこと、たぶん、家族みたいにしか思ってなかった。いきなり、恋愛対象には見れないの。だけど、どう考えても、仂が一番なの。いつも、いつも、仂のことを考えてる。」

これって、好きってコトなんだよね。だから、付き合ってるって信じたいんだよね。

「祥子、」

やっとこちらを見た祥子。

おれたちは、毛布に深くくるまって、ちょっとでもいいから紛らわしたかった。

自然と触れ合った、唇。

もどかしさを。