「葉山さん、わたしに言いましたよね? 流されることより もっと怖いのは、 流すことだって。 あれ、ほんとに その通りだと思います。 わたしは流されてた側の 痛みをしってる。 憎しみも知ってる。 だからこそ、流す側のした 責任の大きさも よくわかってた、はずなのに、 わたしは逃げるために 流す側につくことを 選んだ。 もう、ここまで来たら 引き返すことは 容易くないです。 でも、葉山さんは 違う。 まだ、勇気を出しさえすれば 全然、後悔することなんて ない。 まだ、間に合うんですよ。」