「……お前が出て来た店が気になって
ちょっと寄ってくことにしたんだけどよ、
そこ、いかにも女の子の好きそうな小物ばっかが
置いてある店でさ、
入ってから後悔した。
女の子にチラチラ見られんだからな、ただでさえスーツで目立つのに男だったら、そりゃまぁ気になるだろーけどよ。あれは、マジで恥ずかった。」
ハハッ、と軽く笑う葉山さんの声が電話越しに聞こえてくる。
そんな葉山さんに、意外と
かわいいとこあんだな、なんて思って、
また葉山さんのことを
知れたんだって思ったら、
嬉しくて、つい頬の筋肉がゆるんでしまう。
…はっ、こりゃいかん!
にやけてるなんて葉山さんに知られたら
わたし、しばらく会社いけないからね、恥ずかしくて。
電話越しだからって気をゆるめられないんだ。
恋する乙女は辛いのよ。トホホ…

