葉山と思われる男性の方を

ふと見上げると

視線が重なってしまった。

一瞬、ほんの一瞬

体が射ぬかれたような

感覚に捕われた。

なぜだか泣きたくて

しょうがなくなる。

嬉しくて、なのか

悲しくて、なのか

それとも悔しくて、なのか

いや、どれも当て嵌まる

ことができない。

なんとも表現しがたい

いや、したくない

気持ち。