ふん、と彼は鼻を吹く。


明らかに焦ってるような気がした。


それで、思いっきて訊いてみた。


「あの、なぜ……バイトが、私が……いるんですか?
篤志さんなら、いくらでも頼める人いると思うんですけど……。

初日に、こんな……ぺ、ペッタンコが来るとは思わなかった、って言いましたよね?」


なんだか、自分で言いながら悲しくなってきた。


「私じゃなくて、友達とか同級生の人とか……か、彼女さんとか……綺麗な人に頼めばいいんじゃないですか」


口調が、最後はキツメになってた。


そういや、恋人の有無聞いてなかった。


でも、いるのが当たり前。


遊びと脅しで、ファーストキス、奪われちゃったんだね……。


次は被害妄想に陥っていた。