ママには、秘書じゃなくて、大学生さんが、ちょっとしたお手伝いを欲しがっていた、ということと、


それがパシリだっけといった内容だけを伝えていた。


ママは娘の心配よりも、大笑いしてた。


現実を知れば、怒ってくれるんだろうけど、告げ口したら、私の初(ディープ)キスが、キャンパスに流れてしまう。


私はキッチンに行き、ティーセットを持って、リビングへ戻った。

またママはだらしなく、寝転んでいた。


「もう、ママいい加減にしてよ!」


「いいじゃない。せっかくの日曜。ママも休ませてよね」


ピンポン、と呼び鈴がなる。


「ほら、出てよ」


しっ、しっ、と母親に手を振られ、渋々玄関に向かった。